2007年6月21日木曜日

ビジネスの基本・・マーケティングPART13

犠牲の法則・・何かを得たいなら何かを犠牲にしなければならない法則です。
仮に成功(大きな収益を上げること)を期待する場合、そのための代償が必要となります。二兎追う者は一とも得ず、ということわざと同じです。

ここでいう犠牲とは、家庭とか時間とかではなく、「製品ライン」「対象市場」「止まらない変更(改善)」のことを言います。
「製品ライン」は前回で述べましたが、経営陣はなにかと製品の種類を出したいという欲求に駆られます。しかし成功したいのなら、逆に「製品ライン」を絞ることです。
「フェラデル・エクスプレス」社は、小口の配送1点に絞りました。そのおかげで顧客の心の中に「翌日配達」の4文字が焼き付けられ、大きな収益を上げました。
ところが、折角の「翌日配達」の1点集中を、経営陣は放棄してしまいました。「製品ライン」の拡張を図ったわけです。タイガー・インターナショナル社の空港貨物路線を8億8千万ドルで買収したのです。ワールドワイドのビジネスは旨そうに見えたのでしょう。おかげで21か月のうちに11億ドルの赤字を出しました。
ビジネスの世界・・周囲の人たちを見渡すと、2つの種類が存在します。
専門家と何でも屋です。何でも屋は、ゼネラリストですから、なんでもそつなくこなします。広く浅くって感じです。一方、専門家はいわゆるスペシャリストです。ある分野にはめっぽう詳しくて、右に出るものがいません。そのかわり他の事はまったく不得手です。

さて、どちらが大きな収益を手に入れることができるでしょうか?
なんとなくなんでも屋のほうが良さそうです。つぶしが効く、という感じですが、結果は専門家が圧勝します。
米国でインターステイト・デパートという会社がありました。百貨店ですからなんでも置いています。でも既に破産しています。でも破産した後、経営者はどの商品が儲かっているか調べました。おもちゃが儲かる、とわかった同社はおもちゃしか扱わない「トイザラス」と社名を変更して立ち上げました。収益は極めて順調になりました。

対象市場についてはどうでしょう?

コーラ業界は「コーク」の独占市場ですが、「コーク」は「ペプシ」の5倍の収益を持っています。ペプシはコークに対抗するために、「若者ユーザー」以外はすべて犠牲にしました。

ティーンエイジのみに絞ったのです。米国では収益は、コークに比較して10%の遅れを取るまで伸びました。

たばこ市場を見てみましょう。

たばこの広告は男性と女性を対象にしていることが多いのですが、それは男性市場は開拓しつくされたから、女性も取り込もうと思ったからです。でもフィリップ・モリス社は違いました。

男性のみ、しかもカウボーイに絞ったのです。そのブランドは「マルボロ」と言います。今日、「マルボロ」は世界で1番売れているたばこです。

また「マルボロ」は男性も女性も愛煙しています。対象がすなわち市場ではないわけです。マーケティング上イメージする顧客が、すなわち商品を購入するとは限らないということです。

最後の「止まらない変更」の犠牲はどういったものでしょうか?
市場は常に変化します。その変化について行こう、ついて行きたいと思い、マーケッターはトレンドを分析して、市場調査を行うのですが、しまいには道を踏み外します。ベストは今までのポジションを貫くことです。誰がなんと言おうと、現在のポジション・・すなわち既に掴んでいる顧客の心を逃さないことが最良なわけです。
成功するには以上の犠牲が付きものです。それはマーケットの必然だからです。


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